役に立たない管理会社
管理会社の人に電話しても、なしのつぶてだ。マンションの人によれば、一月と七月に防犯システムの定期点検があるという。はたして七月、実施のお知らせが、管理会社から文書で回ってきた。点検に来た業者は、「あー、たしかに壊れてますね」修理はどこでするのか聞くと、「管理会社の指示を待て」とのことだった。待っていて指示が来るなら、こんなに楽なことはない。が、マンションに関しては、ものごとはけっしてそんなふうには運ばないのだ。「何のための点検ですか」管理会社に電話でたっぷり文句を言った。「点検して、『はい、壊れています』では意味がないじゃないですか」何回か電話して、ようやく修理業者が派遣されてきた。「なるほど壊れてますね」部品があるかどうか調べて連絡するとのこと。そしてまた、なしのつぶてになった。私も防犯センサーのことばかり考えて、日々を送っているわけではない。思い出しては管理会社に電話をする。そのたびに、担当の人に伝わっていなかったり、向こうから定期点検を実施したにもかかわらず、「それは各戸に備わったものではなく、後から個人でお付けになったものではないですか」と言われたりと、的はずれな対応をされた。

ウォッシャブルにこだわる・十年間洗わなかったカーテン
前の家では十年間カーテンを洗わなかった。「洗うもの」という観念がなかったのだ。あるとき、群ようこさんの『街角小走り日記』(新潮文庫)に入っている「自慢」というエッセイを読んで、考えた。マンションに移る一年くらい前のこと。その文章は、群さんが友人と、「どちらがだらしないか」を競ったというもので、群さんが、「カーテンを丸一年、洗ったことがない」と言った。すると友は、「私なんか引っ越してから八年間、ず1つと同じカーテンをぶらさげたまま」他にもいくつかやりとりがあり、ものぐさにおいて、群さんが負けるのだが。私は思わず本を閉じ、窓の方を横目で見た。八年どころではない、私の場合、十年だ。ものぐさ自慢の群さんに勝った相手以上である。